30代でもレベルアップを望むなら!経験値をためるには何が必要なのか?を考えてみよう!

レベルアップとは? 【スキルアップ】
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「なんかレベルが最近アップしてる感じがしない」

「経験値を効率よくためていきたい」

20代のころは新しいことだらけで、日々レベルアップしてたけど、30代になると抽象的なことが多く、レベルアップできてるかも不安になりますよね。
ゲームではよく経験値を高めてレベルアップすると強い敵を倒すことができるようになりますが、そもそもレベルアップってなんでしたっけ?

仕事の経験値とは何か、どのようにすれば高めれられるのか、何が高める要素になるのかを改めて具体的に知り、30代のキャリアをよりステップアップさせていきましょう。

経験値を高めるには

経験値を早く効率よく高めていくには、2種類のアプローチが必要で、
 ①「深く考えて経験」する
 ②「振り返り」をしながら「枠組み化」する
をどちらも実践していく必要があります。

①だけでは、その経験は自分のものになったとは言えません。
併せて、②だけでもより経験を積んでいくことができません。
経験を深めることと、その経験を自分の糧にしていくことの2つが揃って、成長していくことが可能になります。

まぁ、こう言われたら当たり前に感じるものですが、気付いていてもなかなか自分では出来ていないことだったりします。

ここから、それぞれについて深堀していきましょう。

経験値とは何か

経験値という言葉をよく耳にするため、普段から違和感なく使っていますが、そもそも経験値とはいったい何のことを言うのでしょうか。

まずは経験値について、言語化しておきますね。

経験値の正体

経験値の正体を簡単に言うと、「直感脳を鍛える」ことと「熟慮脳で深める」ことにあります。
とはいうものの、直感脳と熟慮脳とはどういうことか、漠然としているので、かみ砕いていきましょう。

そもそも人間の脳は、素早く自動で答えを出す直感的な思考をするシステム1と、
ゆっくりと意識しないと作動しない熟慮的な思考をするシステム2の2つがあります。

これは脳が持っている基本機能で、大昔に自然の中で人間が生き抜くために、必要な進化の結果だと言われています。
自然界の危険を前に、素早く逃げないといけない場面で、常に熟慮していると生死に関わりますし、
逆に、毒が入っているかどうかを吟味しないといけないときに素早く答えを出す必要はありません。
その機能が現代の私たちにも残っていて、脳を動かしてくれているんですね。

また、日々の生活で、私たちは約3万5千回の決断をしており、1日の決断回数には限度があると言われています。
今日どんなシャツを着ようから、仕事における重大な決断まで大小さまざまあるそうですが、
3万5千回分を常に熟慮すると時間も労力も不足してしまうんです。

そうした状況を回避するシステム1はパターン認識に優れており、一度経験したことを引き出すことに向いているという特徴を持ちます。
経験値を高めるということは、経験によって考えずに答えを出せるシステム1の稼働領域を増やし、素早く自動で遂行していくこととも言えるでしょう。

例えば、仕事でも、最初は本やマニュアルに載っている一つ一つのステップを考えて、確認して慎重に進めるでしょうが、慣れてくれば、本やマニュアルの内容は参考程度にしかしなくなるのではないでしょうか。

レベルアップとは

経験を通して、熟考せずとも、いえ最早考えなくても、ステップをイメージできるようになり
前回の経験をベースにして、その成功を再現しつつ
加えて、他のことに熟考する時間を与えてまでくれる状態にまで昇華させることが、
本当の意味で、経験を積むということと言えます。

 

システム1の注意点

便利なシステム1のように聞こえますが、実は苦手分野もあります。
それは、計算や論理だてた思考が苦手ということです。

直感がエラーを起こしやすいというのは何となくイメージがつくかもしれませんが、
自動的に出した答えが、そのまま目の前の課題に適応できるとは限りません。
先ほどの大昔の例で言えば、毒キノコではないと直感ですべて判断すると、
どれかは毒キノコにあたる可能性がある。それが生死につながるリスクになるということです。

見分けるには熟慮脳

そのためには、システム1とシステム2の往ったり来たりが必要になります。
ただ、先ほどお伝えした通り、システム2は意識しなければ出てきてくれません。
それはつまり、自動的な思考にばかり頼っていると例外が出てきたときにエラーにつながりかねないということを意味しています。

更に言うと、自動化したままだと経験値はどこかで頭打ちになります。
例えるなら、長時間運転する人がトラックドライバーがレーサーの運転技術を上回るとは限らないことを考えてもらうと分かりやすいでしょう。

ドリフトや縦列駐車、そういった特殊技能や、日々起こるような特殊な状況や、変わった道。そうしたところを走ることで、対応できる内容は増えていくかもしれません。
ですが、仮にたまたまドリフトっぽい滑り方をしてしまったとしても、なぜそうなったのかを理解しなければ、次に同じ道を通ったときにそれが再現できるわけではないでしょう。
漫然と、長くそれをやっているからといって、どこまでも上達するというわけではなく、どこかで経験したパターンを意識下で深堀しなおすことが必要になってくるのですね。

まとめると、経験により増えたシステム1をシステム2で体系化し、反復を繰り返してシステム1に還元していくことで、経験値につながっていくのです。

 

実際に職場で起きるエラー

それぞれの不足によって、職場ではよくエラーが起こります。
実際に私自身が経験したケースをいくつか紹介しましょう。

①熟慮不足による経験不足

何も考えずに、システムを導入されてしまった話があります。

ある会社で、CRM担当としてsalesforceの運用企画をしていたときのことです。
当時、契約書を結ぶための法人データが全然整備されておらず、契約書の内容を入力するのに、とてつもない時間がかかっていました。

そこで、「なんとかしてほしい」という依頼が営業本部からあり、PJTを組んだときに、営業側から契約のことが最も分かっているという人材が派遣されてきました。
彼は、営業として決められた業務をこなしてくることに定評があり、最も業務を完璧にこなせるからというアサインでした。

まぁ、正直面倒くさかったです。
だって、データを汚くしたのも営業ですからね。なんでだよという気持ちがありました。

PJTは2つに分けて、「データをきれいにするチーム」と「契約書の業務を効率化するチーム」でそれぞれ考えるようになったのですが、それが問題でした。
「契約書業務効率化チーム」に入っていた営業から来た彼が、一存でプロセスを決め始めたのです。

こうしたシステムを考えるときには、骨格を決めるのは誰かで構いませんが、最後にはユーザーに要件をヒアリングして決めるのが普通です。
ですが、それもしなかったんですね。自分のやり方で、効率的なシステムを導入するとして、業者と自分で話を進めていました。

気づくと、「昔の契約書をスキャンしてデータ化(OCR)し、再活用する」システムで決済を回してきていました。

こちらではそんなシステムを導入するわけないと決裁を落としましたが、それでも、彼の営業での評価が高かったのか、PJT解体後に営業本部側で再度決裁を回し、勝手に導入していました。

結果的に、そのシステムは彼とは別のやり方をしていた営業で不満が上がり、彼は退職をしました。
「営業でありながら画期的なシステムを導入」した担当者として。

彼が、契約業務で自分のやり方以外をもっと模索して知っていれば、もっと知ろうとしていれば。
さらに言えば、もっとシステムを入れるということについて、深く考えてくれていれば、どうすれば棄却されないシステムになるのか模索してくれていれば。

引き出しが狭い人、広げようとしない、深く考えようとしない人にこうした業務を任せてはいけないのだと、学んだ事例でした。

②振り返り不足による未経験値化

こっちでは、新入社員教育で差がついてしまった話をしましょう。

3年間に渡って、新入社員を教育する役割を担い、毎年一人ずつOJTをしていたことがあります。
一年目のA君は、生意気で遊びと仕事なら、迷わず遊びを取るタイプでした。
二年目のB君は、年上で引っ込み思案で、オタク気質だけど、言いたいことはハッキリ言うタイプでした。
三年目のC君は、真面目なんだけど、要領が悪くて頑固で、キレたら何をするか分からないタイプでした。

かなり癖のある3人ですね。。書いてて思いました。
3人とも最終的には一緒に難局を乗り切ってくれる頼もしい人材には育ってくれましたが、最初は本当に不安でした。

当時の私は、教え方も悪くて、3人に対して全く同じような教育をしてしまったんですね。
でも、だからこそ今回のようなことを学ぶことができました。
具体的には、「業務の説明」と「なぜやるのか」、「マニュアルと全体の流れ」を渡し、「1日あげるからやってみて」と伝えていました。

最初、A君は1日経ってもやってくれませんでした。
B君は、元々ある程度できたんでしょう。それなりにやってくれました。
C君は、全然できませんでした。

ほとんどの業務で、同じようにテンプレート化して、教育をしていました。
その結果、3人の成長の度合いだけで見ると、一番早く成長したのは実はA君でした。

B君はある程度できたからと、振り返りをしなかったんですね。だから最初と同じままでした。
C君は振り返りはしていたものの、頑固さからかアドバイスやフィードバックを全然聞きませんでした。自分が思う良さを追求してました。

A君は、どうせやらなきゃならないと、ゲーム感覚で仕事をするようになって、「どうしたら早く終わらせられるか」を考え始めました。
それだけ書くと要領がいい子に見えるかもですが、元々は鈍くさい子なので、彼なりに工夫してくれた結果なんでしょう。
自分流のノートにまとめて、業務攻略本なるものを作って頑張っていました。

その業務攻略本があるかないかで、全然違います。
なぜなら、一度クリアしたコースはもう考えずにそれを見れば一発クリアなのですから。

そうすることで、次のコースに集中することが出来て、結果的にA君が一番早く成長していたというわけですね。

振り返りは重要だと言いますが、それは経験から学び、次はもっとうまくやる、「枠組み化する」ことで成長につながるからなんですね。
それを、体感的に経験できた事例でした。 

 

 

まとめ

ここまで、レベルアップについて解説しましたが、最後に簡単にまとめておきますね。

普段、システム1とか2なんて、意識できないからこそ、知っておくことに価値が出てきますよ。
ぜひ、日々の業務でもこのサイクルを意識してみてくださいね。

まとめ

  • 経験値は直感脳を鍛えることと熟慮脳を深めること
  • 直感脳を鍛えるシステム1はパターン認識に優れており、一度経験したことを引き出すことができる
  • システム1は論理だてた計算が苦手
  • エラーを防ぐにはシステム1と熟慮するシステム2の往ったり来たりが必要
  • 経験で増えたシステム1をシステム2で体系化して反復によりシステム1に還元する

 

 

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