「この会社にいても状況は良くならないのかもしれない」
「出たいけど、出てもいいのか不安」
会社勤めに付きまとうそんな不安を感じる方のために、この記事で出るべき会社の特徴を解説していきます!
この記事を読むことで、一般的な退職理由について知ることができますよ!
当てはまっていたら退職の基準になりますので、次のステップを考えるきっかけにしましょう!
一般的に多い退職の理由とは
この章では、退職したいと感じる理由について解説していきます!
一般的な退職理由を知ってみて、自分と比較してみましょう!
退職の理由について
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査」によると、退職理由は多い順に
男性で「③職場の人間関係」>「⑤給与条件」>「⑥労働時間」
女性で「⑥労働時間」>「⑤給与条件」>「③職場の人間関係」
となっています。(①~⑨までのその他を除く個人的な理由の範囲内)
男女ともに順位差はあれど、この3つが最も多い退職理由のようですね。
退職理由 | 男性ALL | R4差分 | 女性ALL | R4差分 |
---|---|---|---|---|
①仕事の内容に興味を持てなかった | 7.4% | +2.9 | 5.8% | -0.9 |
②能力・個性・資格を活かせなかった | 5.1% | +1.1 | 7.1% | +1.1 |
③職場の人間関係が好ましくなかった | 9.1% | +0.8 | 7.5% | +2.6 |
④会社の将来が不安だった | 5.2% | -1.9 | 4.9% | +0.2 |
⑤給料等収入が少なかった | 8.2% | +0.6 | 10.5% | +0.3 |
⑥労働時間、休日等の労働条件が悪かった | 8.1% | -1 | 11.4% | +0.3 |
⑦結婚 | 0.3% | 0 | 0.7% | +0.3 |
⑧出産・育児 | 0.3% | 0 | 0.1% | -0.1 |
⑨介護・看護 | 0.5% | +0.1 | 0.2% | +0.3 |
⑩その他の個人的な理由 | 17.3% | -2.3 | 22.9% | +0.1 |
⑪定年・契約期間の満了 | 16.9% | +1.7 | 5.1% | -1.1 |
⑫会社都合 | 5.8% | -0.5 | 3.9% | -1.7 |
⑬その他の理由 | 14.0% | -0.7 | 15.0% | -1.7 |
(厚生労働省 R5雇用動向調査より)
30代の退職理由
ちなみに、それぞれの年代別で見ると30代は何が高いかを見てみましょう!
男性では、
⑥労働時間・休日条件(11.4%) > ⑤給与条件(10.5%) > ③人間関係(7.5%)
となっています。
ALLで見たときには③>⑤>⑥の順番だったので、より労働時間に関心が強まり、ワークライフバランスを追求している年代ということが分かりますね。
女性では、
③人間関係(14.6%) > ④会社の将来性(9.5%) > ①仕事の内容(9.0%)
となっています。
ALLでは上位だった「⑥労働時間」や「⑤給与条件」は下がり、ALL上位でなかった条件が30代では、ランクインしています。
ここからも分かる通り、30代女性はより「安定」志向にシフトする世代ということが窺えますね。
現在の不満もそうだけど、30代では将来の不安も退職理由になるんだなぁ~
そうですね!
退職には年代的にも30代は少しずつ勢いだけではキャリアを踏めなくなってきますからね。
退職してもうまくいく人とは
この章では、退職してもうまくいく人の特徴について解説していきますね!
退職するしないを考えるときの参考にしてみてくださいね!
転職力 × 不満 > 抵抗力
中原淳氏の著作「転職学」によると、退職が起きるのは「転職力」×「不満」>「抵抗力」の図式になったときだそうです。
ここでそれぞれのワードを説明しておきますね。
転職力:現在とは違う会社へ移ることのできる力。
求められる汎用的なスキル:個社独自× 世間で通用○不満:不満の内容自体が問題ではなく、不満が解消する見込みが持てないこと
「抵抗の無意味」を学習し改善努力すら失う状態抵抗力:①社会的な理由:周りからの見られ方やステータスなど
②個人的な理由:病気
※年齢につれて抵抗感は強くなる
つまり、引き留める力が、自分の能力や感情を下回ったときに転職が起こるということですね。
また、退職はいろいろなフィルタを通り抜けた結果、起こるのだそうです。
これから先に「改善の見込み」が立たず、さらに誰からも「一定期間引き留めがない」と退職が起こるということになりますね。
うまくいく人は「転職力」がある人
うまくいく退職は、上記で言う「転職力」がある状態で動く人です。
退職した後、次の会社に移ることができて、その先でも活躍することができる状態が、最も理想的な退職可能状態です。
転職力が何かというと、先ほどワード説明でお伝えした通り、汎用的なスキルのことです。
自分に転職力があるかどうかを判断するには、さらに、「転職力」を「OS」×「アプリ」で切り分けてみると分かりやすいでしょう。
「アプリ」と「OS」のそれぞれで、汎用的なものを持っていれば、転職力は高いと判断することができます。
とはいえ、汎用的かどうかを自分で判断するのは難しいですよね。
ですので、以下の判断軸を元に確認してみてください。
(アプリ軸)その領域の内容であれば、専門的なニュースも理解できるかどうか
(アプリ軸)扱うモノが変わっても自分のスキルで進められるイメージがあるかどうか
(OS軸)他のチームや他のプロジェクトと関わったときでも同じパフォーマンスかどうか
(OS軸)他の人の仕事のやり方に合わせることができるかどうか
それぞれあるなら1点、ないなら0点と点数をつけてみて、「アプリ」か「OS」のどちらも1点以上であれば、退職は検討しても大丈夫でしょう。
逆にどちらかが0点であればを現職に留まる選択肢をおススメします。
転職するとまずは、その会社のイロハから学ぶことになるので、大きな負担になり、自分が磨きたい方向へ時間を投資することが難しくなります。
その前に、できることがあると感じるのであれば、退職せずに現職という手段も検討してみるとよいですよ。
退職してもうまくいく人は転職力がある人なんだなぁ~
そうですね!退職のメカニズムから押さえると整理して理解できますね!
とはいえ、転職力関係なく退職した方がいい会社もあるので、そちらも説明しますね!
次の章では退職するべき会社の特徴を解説します!
辞めたいなら辞めるべき?退職した方がいい会社の特徴とは?
この章では退職した方がいい会社の特徴について解説していきます!
退職した方がいい会社の特徴を知ることで、退職を迷いなく行うことができますよ!
成長の機会が限られている
自分のスキルやキャリアの成長が望めない環境にいる場合、長く留まることはリスクになります。
新しいスキルを習得する機会や、責任あるポジションへの挑戦が全くできない場合、将来のキャリアという意味で、リスクがあるでしょう。
給与という面では、会社自体が成長していない場合は要注意で、業界全体のトレンドに取り残されていたり、業績が下降に転ずる可能性があるので退職を考えてもよいでしょう。
- 学びや成長の機会がない
- 会社自体が成長していない
ワークライフバランスが著しく悪い
30代は、家庭や健康を重視する時期でもあるので、極端な労働環境は、長期的なキャリアに悪影響を及ぼします。
残業や休日出勤などが多く、労働時間が長すぎて、プライベートの時間が確保できないのは普通ではありません。
また、過度なストレスや体力的な負担が原因で、健康に支障をきたしていたり、
育児休暇やリモートワークなど、柔軟な働き方の制度が全く整備されていなかったりと、
働きやすさへの配慮がない場合も、留まり続けても状況は改善しないでしょう。
- 過剰な残業や休日出勤が常態化している
- 健康を害する環境
- 働きやすさへの配慮がない
公平性や透明性に欠ける
職場での評価や方針が不透明で、不公平感が強い場合、キャリアの停滞や不満を引き起こしやすくなります。
努力や成果が評価されず、昇給や昇進が上司の好みや社内政治で決まる場合は、正しい評価がしてもらえるところへさっさと移りましょう。
社内で不正行為が横行している、あるいは倫理的に疑問を感じる業務が多い時も、気をつけてください。
不正や倫理観が欠如している会社として、自分もグルーピングされてしまうと、在籍していること自体がキャリアの傷になります。
近いものでは、ハラスメントも同様で、パワハラやセクハラが発生しても、会社が適切な対応をしないときは、
いつか自分の番が回ってくるかもしれませんので、飛び出すことも検討しておいた方がよいでしょう。
- 昇進・昇給の基準が不明確
- 不正や倫理観の欠如
- ハラスメントが放置されている
会社の将来性が不安
30代はキャリアの中で最も重要な時期の一つですので、会社の将来性が不透明であれば、早めに動くべきです。
連続した赤字決算やリストラの噂があると、業績悪化の証拠ですので、注意しましょう!
また、業界の市場規模が縮小しているのに、会社が変革に対応できていない場合や、
競合他社に比べて、提供している商品やサービスが魅力に欠けるときも、
外部環境に置いていかれているということなので、将来的には業績が悪化するかもしれません。
- 業績が悪化している
- 業界全体が縮小傾向にある
- 技術やサービスが時代遅れ
人間関係が悪い
職場の人間関係が悪いと、精神的な負担が大きくなり、パフォーマンスや健康に悪影響を及ぼします。
チーム内での対立や、上司の独裁的な態度が目立つのであれば、要注意です。
加えて、周囲と打ち解けられない状況で、キャリアの相談や助けを求められる相手がいないときや、
優秀な人材が次々と辞めている場合も、会社の環境に問題がある可能性が高いので、退職を検討してみてもよいでしょう。
- 社内の雰囲気が悪い
- 信頼できる上司や同僚がいない
- 退職者が多い
報酬や待遇が不適切
努力やスキルに見合った報酬が得られない場合、モチベーションを維持するのが難しくなります。
同業他社や同じ職種の平均給与に比べて明らかに低いのであれば、平均的な企業へ転職するだけで年収UPとなります。
健康保険や退職金制度などの基本的な福利厚生が整っていなかったり
長年勤めても給与がほとんど変わらなかったり、
会社の人事制度の問題であれば、まっとうな人事制度が機能している会社を目指すとよいでしょう。
- 給与が市場相場より低い
- 福利厚生が貧弱
- 昇給の見込みがない
自分の価値観と合わない
会社のビジョンや文化が自分の価値観と大きく乖離している場合、長期的な働き方は難しいでしょう。
会社であれば、ビジョンやミッションなど目指す方向を合わせる必要がありますが、会社が目指す方向性や理念に興味が持てないと、将来的に苦しいだけです。
同じように、過度なトップダウン型の経営や、古い慣習に縛られているときも、働き方や文化が合わないので、将来的にはどこかでしんどくなってきてしまいます。
そうした会社よりは、自分が共感できる会社で働いた方が、生き生きとやりがいを持って仕事ができるようになりますので、退職は一つの選択肢になるでしょう。
- ミッションやビジョンに共感できない
- 働き方や文化が合わない
ここまで退職した方がいい会社を解説しました!
まとめると次の通りです!
まとめ
- 会社も成長できておらず、個人としても成長の機会が限られている環境
- 労働時間が長く、配慮がないので、ワークライフバランスが著しく悪い環境
- 不公平感が強く、不正や倫理観も欠如している会社
- 業績が悪化したり、競争力が低下している会社
- 社内の雰囲気が悪く、退職者も多い
- 給与が平均より低く、昇給も見込めない
- ミッションやビジョンに共感できず、働き方や文化が合わない
辞めるべき会社に当てはまってるからもう退職なんだなぁ~
どれも退職を判断してもよいと言える判断軸ですからね!
ただ、転職をケースもあるので、そちらも見ておきましょうね。
次の章では、退職が逃げになる場合について解説していきます!
それは失敗するかも?退職が「逃げ」になる場合
この章では、退職が逃げになるケースを解説していきます。
転職力があっても自分の気持ちでネガティブになるなら、転職後の活躍で苦しんでしまうので気を付けてくださいね!
自分の努力不足が原因のケース
仕事の成果が出ない、評価が低いといった理由で退職を考える場合、それが自分の努力不足やスキル不足に起因している場合は注意が必要です。
- 例:
- 新しいスキルや知識を学ぶ努力をせず、業務が難しいと感じて辞める。
- 仕事の進め方やコミュニケーションの改善を試みる前に「自分には向いていない」と結論づける。
次の職場でも同じ課題に直面し、再び「辞めたい」と感じる可能性が高い。
一時的な感情に流されるケース
一時的なストレスや感情的な判断で退職を決めると、冷静に考えたときに後悔することがあります。
- 例:
- 上司に叱責された、同僚とトラブルがあったなど、感情的な出来事がきっかけで辞める。
- 一時的な繁忙期の疲労を「この仕事は無理だ」と過大に感じる。
冷静になった後で「辞める必要はなかった」と後悔する可能性がある。
自分の内面の問題を見逃しているケース
転職を繰り返しているのに、どの職場でも同じ不満や問題を感じる場合、自分の内面に原因があることも考えられます。
- 例:
- どの職場でも「人間関係が悪い」と感じるが、自分のコミュニケーションスタイルに問題がある。
- 仕事に対する姿勢やモチベーションの低さが原因で、どこに行っても満足できない。
根本的な原因を解決しない限り、どの職場でも同じ問題に直面し続ける。
現状を過小評価しているケース
今の職場の良い点を見逃して、他の職場に対して過度に期待を抱いている場合も「逃げ」の退職になりやすいです。
- 例:
- 現職の安定した収入や福利厚生を当たり前と感じ、他社でのリスクを軽視している。
- 転職すればすべてが良くなると考え、冷静な比較をしていない。
転職後に「前職の方が良かった」と気づき、後悔する可能性がある。
上記のようなケースでの退職は、キャリアに悪影響を及ぼす可能性があるので要注意なんだなぁ~
30代転職のデメリットは別記事でも解説したので参考にしてくださいね!
最後に、前向きな気持ちでの転職とはどんなものかを解説しますね!
関連記事:決まらない人必見!転職か現職か
次の章では、前向きな転職理由について解説していきます!
前向きな退職理由とは
この章では、前向きな退職理由について解説していきます!
良い退職理由はそのまま、面接のときにも使うことができるので、参考にしてくださいね!
キャリアアップのため
より高度なスキルや経験を積むことを目的とした退職理由は、前向きな意欲を示します。
- 例:
- 「マネジメント経験を積むために、より大きな規模のプロジェクトを担当できる環境を求めています。」
- 「専門性を高めるために、業界トップクラスの企業で働きたいと考えました。」
現職で得たスキルを次のステップでどう活かすかを具体的に説明することが重要です。
新しい挑戦を求めて
現職では得られない新しい分野や業務に挑戦したいという理由も前向きです。
- 例:
- 「これまでの営業経験を活かしながら、マーケティング分野にも挑戦したいと考えています。」
- 「海外市場での経験を積むため、グローバル展開をしている企業に転職を希望しています。」
自分の成長意欲や具体的なビジョンを示すことで、ポジティブな印象を与えられます。
ワークライフバランスの見直し
仕事とプライベートのバランスを整えるための退職も、将来のパフォーマンス向上を意識した前向きな理由と捉えられます。
- 例:
- 「家庭の事情を考慮しながらも、仕事で成果を出せる環境を探しています。」
- 「より柔軟な働き方ができる企業で、自分のパフォーマンスを最大限に発揮したいと考えています。」
自分の価値観やライフステージに合った働き方を追求する姿勢を伝えると良いです。
専門スキルを活かしたい
自分の得意分野や専門スキルをより活かせる環境を求める理由も前向きです。
- 例:
- 「これまで培ったデータ分析のスキルを、よりデータドリブンな意思決定を行う企業で活かしたいです。」
- 「デザインの経験を活かしつつ、新しい技術に触れるチャンスがある職場を求めています。」
現職での経験が次のステップにどう繋がるかを明確にすることが大切です。
会社のビジョンや価値観に共感
転職先の企業文化やビジョンに惹かれる場合も、前向きな理由として好印象を与えます。
- 例:
- 「転職先企業の『持続可能な社会の実現』という理念に共感し、自分もその一翼を担いたいと思いました。」
- 「顧客満足度を重視する企業文化に魅力を感じ、そこで自分の力を発揮したいと考えています。」
志望動機と結びつけて説明することで、説得力が増します。
キャリアの方向性を修正
自分のキャリアビジョンに合った仕事を選び直すための退職も、前向きな理由として受け入れられます。
- 例:
- 「現職での経験を通じて、自分がより情熱を持てる分野に挑戦したいと考えるようになりました。」
- 「キャリアの幅を広げるために、新しい業界での経験を積みたいと思っています。」
「現職での経験を否定するのではなく、それを土台に次のステップに進む」という前向きな姿勢を伝えましょう。
地域や環境の変更
家庭や生活環境の変化による退職も、前向きな理由として説明できます。
- 例:
- 「家族の都合で勤務地を変更する必要があり、新しい環境でキャリアを続けたいと考えています。」
- 「Uターン転職で地元に貢献できる仕事を探しています。」
単なる環境の変更ではなく、その環境でのキャリアプランを明確にすることが大切です。
業界や市場の変化への対応
業界や市場の変化に対応するための転職も、前向きな理由と捉えられます。
- 例:
- 「デジタル化が進む中で、ITスキルを活かせる業界に転身したいと考えています。」
- 「成長が見込まれる業界で、長期的なキャリアを築きたいと思いました。」
市場の動向をしっかりと理解していることをアピールできます。
人間関係の改善を求めて
職場の人間関係に問題がある場合でも、建設的に伝えることで前向きな理由に変えられます。
- 例:
- 「よりチームワークを重視する職場で、自分の力を発揮したいと考えています。」
- 「コミュニケーションが活発な環境で、組織の一員として成長したいです。」
ネガティブな表現は避け、次に求める環境について具体的に語りましょう。
ここまで前向きな転職理由を解説しました!
まとめると次の通りです!
まとめ
- 「より高度なスキルや経験を目的」にしたキャリアアップのための転職
- 現職で得られない「新しい分野や業務といった新しい挑戦」
- 仕事とプライベートのバランスを求めた「ワークライフバランスの見直し」
- 「得意分野や専門スキルを活かす」ための転職
- 会社の「ビジョンや価値観に共感」
- 「キャリアビジョンに合った仕事」を選びなおすための方向性修正
- 「家庭や生活環境の変化」による退職
- 「業界や市場の変化に対応」するための転職
- 職場の「人間関係に問題がある場合の改善」を理由とした転職
転職理由を考えるときの参考にするんだなぁ~
参考にしてもらえると嬉しいです!
理由も大事ですが、言い回しだったり、自信のある態度なども重要なので、
不安な場合は、エージェントに相談して面接対策をしてもらうようにしてくださいね。
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