「得意なことなことが見つからない」
「周りと比べてもよくわからない」
得意なことがわからないという人は、周りをよく観察していて自分よりも他人を優先してしまう傾向がある人かもしれません。
でも、誰にでも得意なことはあるはずなんです。
得意なことがないというのは
それに気づくための具体的な手段をここで一緒に考えていきましょう。

この記事では「得意なこと」の見つけ方について解説していきます!
得意なことが分かると、自分が楽して成果が出せる領域が見えてくるので、周りからの評価も自然と上がってきますよ!
得意なことは比較論
得意なことというのは結論、誰かとの比較論でできています。
誰も比較する人がいない状況で、あなた一人だったとしたら、そこに得意不得意は生まれません。
お風呂で体を洗うのはあなたは得意でしょうか?
どうなんだろうと答えられないのではないでしょうか。
少なくとも私は答えられません。誰かと比べたことがありませんから。
比べる対象がいないということは、自分が得意かどうかもわからないということです。
同じように、比較する必要がないことにも、得意不得意はないと思った方がいいでしょう。
息をするのが得意です。と言われても、ピンときませんよね。
だって、誰でもしているのですから。
得意なことは基本的に「誰かと比べて上手くできる」から得意なんです。
比べる対象を変えればいい
ということは、比べる対象を変えれば、得意なことが出現するという理屈が生まれます。
プロと比べているから、私には無理。もっと上手い人がいると感じてしまうということですね。
別にその道のプロと比べる必要はありません。
あなたは十分歌が上手いんです。
カラオケで68点(機械が出せる最低点)を出す私に比べたら、上手いんです。
なぜ、そんな上手い人と比べる必要があるんです?
でも、それでもまだ納得感は薄いですね。
おそらくですが、比較対象がマジョリティ(大多数)だからではないでしょうか。
要は、自分が平均点以上であれば得意だと言ってもいいと思えるんです。
つまり、自分よりも下手な人が多いと感じられるとき、
言い換えると、周りから見ても下手だと思われることがないレベルのときに、自分は得意だと胸を張って言えるのではないかと思います。
とはいえ、このマジョリティというのも、厄介で「自分が認知するマジョリティ」なんですね。
日本人であれば日本国民になりますし、韓国人なら韓国人、アメリカ人ならアメリカ人といった感じです。
でも、これも日本人のくくりの中で、神奈川県民、さらには横浜市在住、加えて男性。というように条件を追加していくことができるはずなんです。
しかも、その条件の付け方は匙加減で決まります。
男性でなくても、30代で区切ってもいいわけですから。
これがお伝えしている「比べる対象」を変えるということです。
比べるマジョリティの条件を変更することで、優位になれるところを探すということですね。
「得意なこと」を見つける方法
さて、ここまで「得意を見つける心構え」を話しましたので、ここから得意なことを見つけられるかもしれない気づきポイントを紹介します。
紹介していくようなことがなかったか思い出してみてください。
思い出せなかったら、日々の生活の中で少しだけ意識してみましょう。
どこかの瞬間で、あれ?もしかして。と引っかかるかもしれません。
引っかかったところを見つけたら
STEP1「気づき」=NOTICE
STEP2「理由」=WHY
STEP3「得意なこと」=WHAT
の順で考えてみると明確にしやすいです。
コツとしては、
・STEP1から2だけでなく、2から3に進めるときも「なぜ」と問いかけてみる
・STEP3でSTEP1より、抽象度を上げた表現にしておく
この2つを意識するとやりやすくなります。
それぞれで例をつけているので、参考にしてみてください。
同じNOTICEでも人によって、WHATは変わってくるので、自分の言葉で言語化しましょうね。
周囲から褒められることが多い
他人から「すごいね」「助かる」と言われることは、得意な分野を示している可能性があります。
- 周囲が自然と頼ってくる分野
- 「自分にとっては簡単なのに」と感じることで感謝される
他人からのフィードバックは、得意なことを見つけるヒントになるので、それをフックに深堀りしてみましょう!
例:
STEP1(NOTICE):資料作成の依頼が多く、作成すると喜ばれる
STEP2(WHY):資料の図や配色が上手い
STEP3(WHAT):見やすいレイアウトや配色の設定
苦労せずにできると感じる
得意なことは、他人が苦労することでも、自分にとっては「当たり前」や「簡単」に思えることが多いです。
- 少ない練習や準備で成果を出せる
- 自然に流れ作業のようにできる
この「楽に感じる感覚」は、あなたの得意分野を示しているかもしれませんよ。
例:
STEP1(NOTICE):スピーチがあんまり準備しなくてもなんとかなる
STEP2(WHY):話す内容が人前でも緊張せずに出てくる
STEP3(WHAT):人前に立って話すこと
結果が出やすい
得意なことは、努力した分だけでなく、少しの工夫や短時間の取り組みでも成果が出やすい特徴があります。
- 何度も良い結果を出した経験がある
- 他の人より短時間で成果を上げられる
成功体験を振り返ることで、得意なことを見つけられる可能性が高いです!
例:
STEP1(NOTICE):電話営業で契約にまでこぎつけられた
STEP2(WHY):電話だと緊張せずに相手に勧めることができる
STEP3(WHAT):対面以外で何かをオススメすること
他人に教えられる
得意なことは、他人にわかりやすく教えたり、アドバイスしたりするのがスムーズです。
- 自分の経験をもとに具体的な説明ができる
- 他人に教えるときに「教えるのが楽しい」と感じる
教えることで、得意分野をあぶり出すことができて、強みとして再認識することができるかもしれませんよ。
例:
STEP1(NOTICE):Excelの使い方を後輩にうまく教えることができる
STEP2(WHY):Excelは昔さんざん使っていて数式や機能を良く知っているから
STEP3(WHAT):Excelでの作業
問題解決が得意な分野がある
得意なことは、トラブルや課題が発生しても、冷静に対応できることが多いです。
- 自然に解決策が思いつく
- 周囲から「どうしたらいい?」と相談される
問題を解決するスキルがある分野は、あなたの強みだと言えるでしょう!
例:
STEP1(NOTICE):会計で問題が起きても経理との調整がスムーズにできる
STEP2(WHY):経理システムと会計の流れが分かっているから
STEP3(WHAT):経理に関連する事務作業
継続しやすい
得意なことは、他の活動よりも継続するハードルが低く、無理なく続けられます。
- モチベーションが高くなくても自然とやっている
- 振り返ると長期間続けている分野がある
継続できる活動には、得意なことが隠れている場合があります。
続けられていることがあるなら、強みではないか自分に問いかけてみましょう。
例:
STEP1(NOTICE):議事録を作成すること
STEP2(WHY):タイピングが早いのと、話の要点をまとめることができるから
STEP3(WHAT):話の要約とタイピング、議事録作成
複数の場面で活かせる
得意なスキルや能力は、仕事や趣味、日常生活など、さまざまな場面で応用が効きます。
- 職場やプライベートで同じスキルを使っている
- 「この能力があればどこでも活躍できる」と感じる
応用力がある分野は、得意なことの可能性が高いです。
例:
STEP1(NOTICE):収支を管理すること
STEP2(WHY):プライベートでも家計簿をつけて管理しているから
STEP3(WHAT):収支記録と、歳出入チェック
理論的な話で言えば、アメリカの心理学者ハワード・ガートナー博士が提唱したMI理論が有名です。
これは多重知能理論と呼ばれ、人は皆一組のMultiple Intelligences(多重知性)を持っており、8~9個の特定分野で、才能を大いに伸ばすことが出来るという考え方です。
もともと、こどもの教育現場ではIQに重きを置きすぎているが、才能はもっといろんな分類ができるはずという批判から提唱された理論です。
ですので、こどもの知育教育の場でよく語られることが多く、どの才能にも優劣はないんだよというのが主張でした。
博士が示した特定分野は以下の通りです。
①言語的知能:
言語に関する知能。作文や読書、話す力などに影響する。
②論理数学的知能
数字に関する知能。計算や因果関係の特定など問題を解くことに力を発揮する。
③身体運動的知能
体を動かす知能。運動やダンス、手先の器用さなどに関連する。
④空間的知能
空間を認知する力。物のサイズや距離などを的確に認識することができる。
⑤音楽的知能
音楽やリズム感に関する知能。音の高低やテンポなど、聞くだけでなく表現にも影響する。
⑥対人的知能
対人関係に関する力。相手の心情把握や集団における「空気を読む」など、コミュニケーションの円滑さに関連する。
⑦内省的知能
自分自身の把握に関する知識。客観的に自分を把握し、理解する力。
⑧博物学的知能
多様な事象を分類し、関連付ける力。学術的な理論を体系立てたり、整理するが得意。
これはどれか一つしかないわけではなく、いくつか組み合わさってその人の能力が図れるという理論です。
8角形のチャート図にしたときにどれかが突出しているよね。それは人それぞれ違うよねという話です。
自分が小学生くらいのときに何が得意だったかを振り返ると今とつながっているかもしれません。
しかし、30代であればそのころから20年以上も経過しているわけで、その20年でたくさんの可能性を切り捨ててきたはずです。
参考にできる理論ではありますが、大事なのは今のあなたが何が得意かです。
感情を掘り下げるとき、時系列は常に現在を意識してくださいね。

ここまで得意なことの見つけ方を解説しました!
まとめると次の通りです!
まとめ
- 周囲から褒められることが多い
- 苦労せずにできると感じる
- 結果が出やすい
- 他人に教えられる
- 問題解決が得意な分野がある
- 継続しやすい
- 複数の場面で活かせる

得意なことは周りからの反応でも分かったりするんだなぁ~

その通りです!
得意不得意は、「周りと比べて」どうかですから、比べる先によっても変わることを、覚えておくとよいですね!
コメント